どたばた中学受験

突然「中学受験する」と宣言した息子と母のどたばたな毎日

2020年東大附属中推薦選抜を振り返る

こんばんは。さつきです。

 

残念だった東大附属中の推薦選抜入試。

気持ちが落ち着いた今、私なりに振り返ってみました。

 

東大附属中推薦選抜の選考基準は明かされていないから、私なりに考えてみた

この学校の推薦選抜はとにかく独特です。

何か良い情報がないかと散々調べましたし、塾の先生にも聞いてみましたが、総じて「選考基準がよく分からない」との意見でした。

 

東大附属中”っぽい子供とは?

偏差値がそう高くなくても発想の面白い(ちょっと変わった?)子。

リーダーシップがとれる子。

自分の意見を論理的に書く・話すことができる子。

こんな子が有利だと言われていますが、学校側が公言しているわけではありません。

あくまでも合格したお子さんの雰囲気を学校の教育方針と照らし合わせて推察されているもの、つまり想像の域を出ないということになります。

 

とはいえ、東大教育学部の附属であり、研究される側としての役割を担っているのですから、学校側とすれば「個性を持った子供を集めたい」というのはありそうです。

私としては、個性のない子供なんていないと思っていますが…。

自分らしさや求められているものをそこ(検査の場)で出せるかということでしょうね。

 

この学校の最大の特徴である卒業研究では、なんと16000字以上もの文字を書かねばなりません。

そのためのトレーニングとして、入学するとすぐから、ことあるごとにレポートを書き、人前でのプレゼンテーションを繰り返していくようです。

入学後に経験を積んでいくとはいえ、もともと思考力の優れた子はそうでない子よりも適性があると考えられます。

 

私の仮説は個性と思考力 

つまり、推薦選抜の受検前に私が考えていたのは

〇研究対象として魅力的な”個性”

〇学校の教育方針に合う”思考力”

が求められているのではないか、ということでした。

 

2020年の東大附属中推薦選抜は適性検査+面接+書類で作文はなし 

さて、今回の推薦選抜は例年通り適性検査と面接(個人・集団)が実施されました。

子供の話を総合すると、適性検査は国語と社会が中心で、作文はなかったとのこと。

いわゆる適性検査Ⅰの内容だったようですが、問題自体があまり難しいものではなかったようです。

ということは、適性検査は基礎力のチェック程度だったのでしょうか。

 

適性検査で差をつけるのは難しそう 

適性検査で差をつけられないとすると、合否を分けたのは提出書類と面接ということになります。

提出書類は、小学校から書いてもらった調査書と親が書く志願書です。

 

提出書類は重要だと考える理由 

国立の学校ですから、内申書は重視されるのではないかと私は考えています。

私自身が国立の看護学校卒なのですが、安い授業料で勉強できるのはなぜかよく考えるよう常々言われていました。

生徒から集めた授業料や施設費で運営される私立とは違い、その多くが国からのお金で成り立っているのです。

その分、国公立は学校側のニーズに合った生徒を集めやすいでしょう

ですから、小学校で習うことはしっかり身についているか、出席日数はどうか、係などの活動を積極的に行っていたか、生活態度はどうなのかなど、受験勉強ではない部分も評価されるように思うのです。

 

親が書く志願書もやはり重要だと思います。

正解は分からないのですが…。

少なくとも学校の教育方針を理解し、賛同していること(子供ともども)はアピールしたほうが良いようです。

 

息子の通う塾は大手塾でも、東大附属中受検に強いといわれている塾でもありません。

でも、過去に東大附属中の合格者を出しています。

そのお母様とお話しする機会があったのですが、志願書ではご自身が役員をやりたいと思っていることのほか、どんな時にどんなサポートができるかを具体的に書いたとおっしゃっていました。

アドバイスをもとに私も具体的に書いてみましたが…ダメでした。

志願書も重要だろうとはいえ、総合的に判断されるのですから、一番はやはり子供の力ですね。

 

あえて面倒な面接を行うのだから大きな意味があるはず 

残るは面接です。

面接は選考に大きく影響しているのではないでしょうか。

だって、あれだけの人数全員にあえて実施するのですから…。

 

先ほども述べたように、そう難しくない適性検査で差をつけるのは困難だったはずです。

何か基準があって(例えば90%以上正答など)、それをクリアできればOKとか、ボーダーラインをつけるくらいしかできないと思うのです。

我が家の息子は「社会が苦手な分野で頭に入っていなかった」と言い訳し、凡ミスが目立ちましたから、まずここがクリアできていませんが…。

 

調査書、志願書は適性検査と面接で合格圏内にいる子のチェックに使うのかな、と。

学校側がそう言ったのではないですよ!

あくまでも私の個人的意見です。

私だったら、適性検査で基礎力を確認して、面接で良い反応をした子と照らし合わせ、調査書と志願書を見ながらふるいにかけるかな、と思うんです。

 

個人面接は自分らしさが出せた 

面接の話に戻りますが…。

始めに同じ質問を与えられ、1人ずつ答えるように言われたそうです。

持ち時間は30秒。

息子の前に答えたお子さんは30秒を越えてしまい、途中で遮られてしまったとのこと。

息子は、時間内に答えることを意識しすぎて「なぜ」の部分が抜けてしまったようです。

与えられた質問は「関心のあること、興味のあること」でした。

息子の答えは予想外で、私は「へぇ、良い答えだね!」という言葉が自然に出ました。

息子の話では、面接官の1人も私と同じように「へぇ。」と頷きながら何かメモしていたそうです。

息子にはそう答えた理由もあったのですが、30秒の縛りが不安でカットしたとのこと。そこは話して欲しかった…。

でも、息子らしさは出せていたので良かったかな。

 

集団面接はアピールできなければ埋もれる 

次に集団面接ですが、私は息子に

「一番先に話しはじめること。まとめ役になること。」

と伝えていました。

ただ、他にリーダーシップをとろうとする子がいたらその役は譲り、サポートにまわるように、とも話しました。

 

ネットなどで、面接ではリーダーシップをとる子ばかりでなく、色々な役割の子を見てくれる、という意見もありました。

でも、在校生ならともかく、先生方にとって受検生は、その子の性格や良いところも分からない初見の子供にすぎません。

「皆の意見をよく聞く子」も、「自分の意見のない子」に見えてしまうかもしれません。

面接でアピールできるのは、リーダーシップをとれる子、それをうまくサポートできる子くらいではないでしょうか。

 

面接でほとんど話せなかったのに合格したという体験談も目にしましたが、そのお子さんは適性検査や提出書類が完璧だったのではないかと。

でも、ボーダーライン上にいるお子さんは面接が重要なのでは…と思います。

 

私の仮説だと、適性検査で玉砕した息子はボーダーライン上にいないことになりますけれどね…。

 

ちなみに集団面接では、「バンバン仕切ってくる子」(息子の弁)がいて、サポートすらできなかったそう。

そのお子さん、合格していました。

息子もその子が合格すると思ったそうなので、納得していました。

また、息子の塾から合格したお子さんも2人も、優秀でリーダーシップが取れるタイプです。参考まで。

 

子供の成長が見えた推薦選抜 

我が家はご縁をいただけませんでしたが、震えるほど緊張しながら頑張り、合格したお子さんを素直に「すごい!」と言える息子を見て、良い経験になったなと思います。

そして今は一般受検に向けて頑張っています。

 

何度も言いますが、ここで書いた推薦選抜の選考に関することはすべて私の独断と偏見です。

合格をいただけなかった子供の親の、愚痴みたいなものです。

何の根拠もなければ、参考にもなりませんので、来年受検をお考えの方はご注意ください。

 

さつき